Wednesday, December 30, 2020

Gary Burton

 こんなことがあっていいのでしょうか。。。


今朝目が覚めて、携帯のメールをチェックしたら、とんでもない方からメールが来ていたんです。。。


そのメールの差出人は、Gary Burton氏。


ビブラフォン奏者として、ビブラフォン・打楽器界はもとより、ジャズ音楽界を牽引されてきた巨匠。更にはアストル・ピアソラがご存命の頃、ビブラフォン奏者として彼と共演し、その彼のCDはまさに僕の宝物。Burton氏は、僕はもちろんの事、沢山の音楽家や聴衆を魅了してきた音楽家で、そんな方からのまさかのメールで、流石に「嘘だろぉ?」と疑いつつ、僕の心臓は長い間鼓動はこれでもかというくらい、鼓動してました。


Burton氏は現在は惜しくも現役を引退されておりますが、これでもかというくらい素晴らしい演奏を残しています。僕のお気に入りの動画は以下です。


・ジャズピアニスト・小曽根真さんと共演した「Afro Blues」
https://www.youtube.com/watch?v=TKA7Jm8BB_w

・ピアソラ5重奏団のメンバーと再共演を果たしたLibertango (最初のBurton氏のソロはしびれます。。。)
https://www.youtube.com/watch?v=Kxtr86zmYbk



何でも、僕のLibertangoの動画を観てくださったとの事で、


「just saw your Libertango arrangement. Excellent! Really enjoyed it. Great tango interpretation and excellent technique. Thanks. Gary Burton」

(ご本人の許可を頂き、メールをそのまま掲載しています。)

日本語訳すると、

「たった今、君のリベルタンゴの演奏を観たよ。素晴らしい!本当に楽しませてもらったよ。素晴らしいタンゴ音楽の解釈と卓越した技量。ありがとう。ゲイリー・バートン」


Excellentの日本語訳はちょっと盛ったところもあるかもしれませんが、僕のこの動画(https://www.youtube.com/watch?v=8YACtMqNdU4)を見て、こんな風に感じて頂き、更に僕のホームページでEmailアドレスを確認しメッセージまで送ってくださいました。


誕生日と、クリスマスと、お年玉がいっぺんに届いた感じです。


今年は本当に色々とあり、長らく大変な時期が続きましたが、これでよい年末を送れそうです。



いよいよ、大晦日になりますが、皆様におかれましてもより年末年始でありますように。そして2021年は皆様におかれましても健康で、更に希望の満ち溢れた一年となってくれますよう、ドイツからお祈り申し上げます。








Tuesday, December 29, 2020

音の形

何とも不思議な感覚で時間が進んでいった2020年も、後残すところ数日となりました。今年は外出することがぐんと減ったためか、クリスマスの感覚はもちろんの事、年の瀬であることすら肌で感じにくい年末を過ごしています。

皆様はどんな年末をお過ごしでしょうか?


今年はどんな一年だったのか、振り返る意味も込めてブログに何か書こうと、ここ数日、いや実は数週間、お題を頭の中でぐるぐるとさせていたのですが、このタイトルが閃いたと同時に、アメリカに住んでいた頃に僕が非常にお世話になった方が今年の春に天国に召されてしまった事が結びつき、今日はその方(Sさん)への想いを綴る意味でも、その事を軸に書いてみようと思います。


Sさんとの初めての出会いは、僕がまだボストン音楽院で学んでいた頃、先輩の誘いで参加した日本人コーラスによる演奏会に、合唱隊として賛助出演した時でした。僕からは(大分!?)人生の先輩にあたる方でしたし、その時はお話することも無かったのですが、それからも何度かそのコーラス団体の演奏会に合唱隊、そしてマリンバ奏者として出演させて頂くうちに、自然とSさんと仲良くさせて頂くようになりました。


当時は今よりも、大分感覚だけで演奏していた自分ではありますが、僕の演奏会に来ていただいた際に、Sさんから頂く僕の演奏の感想、演奏会で取り上げた曲の感想を伺う度に、目から鱗とでもいうのでしょうか、常に発見ばかりで、Sさんは音楽を本格的に勉強された方ではないと仰っていたのに、音楽から感じ、それを僕のようなものにも分かりやすく、ご自身の経験などを交えて言葉で説明できる教養力の深さには、宇宙のようなものすら感じていました。


そんなSさんから、面白い本があるよ、と一度本をお借りたことがありました。それは日本のクラシック音楽界、音楽教育を牽引してこられた斎藤秀雄氏の本でした。その本の初めから最後まで、どこを読んでも学ぶことだらけで、感覚だけで感じていた僕にとっては、音楽表現の色々を僕のようなものにも分かりやすく言葉にされている事にも斎藤秀雄氏の偉大さ感じましたが、その本の中でも一番強く印象に残っている項目が、音を形にして、図で表している講義のものでした。


本を読んで既に10年以上の時が経つので、実際にどのアーティキュレーション(発音)の音がそこに書かれていたのかは明確に思い出せないのですが、スタッカートの音、テヌートの音、スフォルツァンドの音などだったと思います。それらの音の発音の仕方にも種類があって、音を形にするとこんな感じになります、という項目を読んだ時に、「ビビビ」と感じるものがありました。


(っていうか、「ビビビ」って死語ですかねえ。。。)


その本との出会いで、僕が今でも音楽に取り組む際に一番大切に想っている「歌う事」をより深く考えるきっかけにもなり、本来、マリンバの音はマレットで音板を打った瞬間に消えてゆくので、どんな発音の音を演奏したとしても、実際に聴こえてくる音の形はこんな感じになると思うのですが、




今となっては、音をつなげようと、そして歌うように意識を持ってマリンバを演奏している奏者の音の形は、この上の図だけでない、様々な形が複雑にうねるようにマリンバの音が聴こえるようになりました。


歌う事の大切さというのは、これまで師事してきた先生方から教わったことの中でも一番大切なものでしたが、その歌う事を更に深いレベルで考えるきっかけになったのは、この本との出会い、そしてSさんとの出会いがきっかけだった事は間違いありません。


僕がボストンにいた頃は、友人のように接して下さり、音楽家として、自分自身を見失いそうになった時に、何度も心に響くお言葉をくださったSさん。本当に心の大きな方でした。僕がドイツに渡ってからは、自分の忙しさにかまけて連絡を頻繁に取らなくなっていったことを悔やみます。


早くコロナの状況が良くなり、僕の想うSさんのイメージに合ったお花を捧げられる日が来ることを願いながら、また今日も練習したいと思います。





Wednesday, April 22, 2020

オンライン・レッスンを始めます / Offering Online Lessons

(English text follows)

このブログをすっかりご無沙汰してしまいましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。新型コロナウィルスの影響で、私たちの日常生活が大きく変わってしまいましたが、この新しい形での生活を送る中で、長い間温めていたアイデアの一つであるオンラインでのレッスンを開始したいと思い、書き込みをしています。

私はドイツに現在住んでおり、これまでに何度か「日本に帰省した際にはレッスンをお願いします」という依頼を頂いたことがありました。ですが、日本に滞在できる期間が限定的な事もあり、レッスンが叶わなかったことも何度かありました。

オンラインでのレッスンはこれまでも経験がありますし、今マリンバを教えているデトモルト音楽大学も正式にオンラインでのレッスンが始まりました。生徒とやり取りをする中で、オンラインのレッスンでもマリンバを勉強する方々へ何かお手伝い出来る事があるのかも、と更に感じはじめ、この機会に是非色々な方とマリンバを通して繋がれたら、と思っております。

マリンバを持もちの方で、マリンバを上達したい、というお気持ちの方はどなたでもレッスンさせていただきます。

オンライン・レッスンは現在SkypeかLINEでしておりまして、

1. パソコンをLANケーブルをつなぎ、インターネットが使える状況である
2. インターネットをWiFiで安定した状況で繋げる

ことが望ましいですが、とりあえずレッスンに興味をお持ちの方はinfo@fumitonunoya.comまでご連絡いただければと思います。

レッスン代の事も、お問い合わせ頂いた際にお知らせいたしますが、このご時世ですし、対面レッスンとは少々形も異なる部分もありますので、対面レッスンとは異なるレッスン料に設定しております。

それでは皆様からのお問い合わせ、お待ちしております。


It's been a while since the last time I wrote my diary here. I hope you all are doing well and staying safe.

I have had a long time thought on online marimba lesson (more like a doubt); however, since I had some experiences with online lessons and just started to teach my students at Hochschule für Musik Detmold online, I have started to think that there are some help or advice that I could offer them, even through the online lessons.

Therefore, I would like to offer my online marimba lesson to all the students/players at any levels, who have marimba and a fairly good internet connection and have Skype (eventually "Zoom" as well).

If you are interested, please write to me at "info@fumitonunoya.com"
I will send you a sheet of paper to explain, how we proceed and also about the fee.

I look forward to hearing from you!

Wednesday, March 01, 2017

感謝!

最後の投稿から2年半振りの投稿ですね。まだこちらをご覧になってくださる方がいらっしゃるのか、半信半疑の思いで綴っております。ちょっと長くなるかもしれませんが、お付き合いいただけたら嬉しく思います。

この2年半は色々とありました。

前回のブログの記事をアップした後、僕はドイツ語学校に通い始めました。シリア難民の人達や普段あまり交わることのない東欧の方と一緒に、時にはずる休みもしながら毎朝学校に通い、休み時間にはそのシリア人の人達から戦場下にある彼らの状況を聞いたりする、というドイツ語学生生活でした。ドイツ語が話せるようになったことはもちろん嬉しかったけど、自分の生まれ育った町が壊され、常に生と死と共に生きる恐怖を味わい、今は家族とバラバラになっていても、その先の希望を信じて生きている明るさというか、今置かれている環境を一生懸命に生きようとする難民の彼らの生き様を見聞き出来たことは、かけがえのない経験となりました。

(勿論、そこで学んだドイツ語は、ドイツ語学校が終了した数か月後からもの凄く必要になるのですが・・・)

特に仲良くしていた中の2人、シリア人のサマー君とオサマ君の兄弟。彼らは「ドイツ語学校を卒業したら、大きな町に移って仕事を探すんだあ。そしたら家族もドイツに呼べるしなあ。」と言っていたし、その後僕の住む田舎町では見かけることもなくなってしまったのですが、元気でいてくれるといいなあ、とそんな風に、時折彼らのことを思い出します。

ドイツでは受け入れ態勢が十分に整わないままに、沢山の難民を受け入れてしまったことが社会問題になったようですが、僕が今住んでいるドイツの村?でもシリア人の難民としてドイツにやってきた人たちが村のスーパーで普通に買い物をしている姿を見ると、ドイツは凄いことをしているんだなあ、と自分の生まれ育った国ではないけれど誇らしげに感じてしまいます。


と、無事にドイツ語学校は卒業したわけですが、そのあたりに、僕が勤めているドイツの大学の打楽器科の主任が交通事故にあってしまい、2年近く学校の仕事が出来なくなってしまったのです。そんなわけで、急にどっとその主任のしていたお仕事が、僕ともう一人の同僚にのしかかってきたわけですが、この仕事量と責任がまた物凄くて・・・習いたてのドイツ語は、学校の事務の方とのやり取りでかなり役に立ちました。

その主任はようやくこの4月から職場復帰できるようですが、この2月までは自分の事と学校の事、更に何となく圧し掛かっている責任にバランスが取れない状態が続いて、ちょっとおかしくなっていたかもしれません。唯一の救いが、大学でのプライベートレッスンの生徒とのひと時で、僕や同僚を心配してくれる生徒なんかもいたりして、それが無ければ本当に登校拒否でも起こしてしまいそうでした。


そんな中でも、かなり長い期間自分の中で温めてきた、ピアソラの作品のみを集めた「ピアソラ・オン・マリンバ」のCDの出版に加え、どうしてももう一枚作りたくなって「クラシックス・オン・マリンバ」と題して、ピアノ、チェロ、バイオリンや合唱のために書かれた作品を集めたものも、同時に録音を進め、そしてドイツのレーベルから出版することができました。

このCDの出版にも紆余曲折があり、中々思い通りにいかない事に、悲しくなったこともありましたが、それでも出版してしまうと、そういう想いもいい思い出になってしまうのですね。共演者や、CD出版に協力してくださった方々には多大な迷惑をかけてしまうことになったのですが、そういう時期も経て完成したCDは僕の音楽人生の中でとても大切なものとなりました。共演してくださったピアノの車野桃子さん、マリンバの誉田広耶君、バイオリンの佐藤友香さんをはじめ、録音を担当したパブット音響音楽事務所さん、編集をしてくださったCaveman Musicの前川さんをはじめ、ご協力してくださった沢山の方々、CDを手に取り聞いてくださった方々に、改めて心から感謝いたします。


そのCDリリースを記念して昨年8月地元秋田・大館市での公演を皮切りに、京都市では府民ホールという音響の素晴らしいホールでの2回公演、先月2月には東京・王子ホールでのリサイタル、京都の青山音楽記念館での公演という、大きな舞台を踏ませていただきました。

特に先月の東京・京都公演は、特別なものとなりました。

自分の音、音楽はもちろん自分と共演者である坂野さんが一緒にリハーサルをして積み上げてきたものが形になっている部分もあるのですが、舞台上で自分がマリンバを介して奏でている音が、共演者であるピアノの坂野さんの音楽と混ざり合い、会場にいる聴衆の方々の想いと一緒になって、そこで初めて音楽として創り上がっていっているという、何とも不思議な感覚に包まれながらのひと時となったのです。音楽を、会場の方とその場で一緒に創り上げているという感覚です。

これまでに色々な人と出会い、経験を重ね、そこから様々な想いを抱き、時には悲しく、悔しく、時には嬉しく、幸せで、そして時には体がいうことを聞かないくらいどーっと疲れて動けなくなってみたり、と思ったら驚くほど元気になってみたり・・・それでもって、そんな自分をどんな時でも支えてくれる人達がいて。。。

僕のような半ば社会の外れもの?(ほぼ自由人)にさせてもらえているからこそ、そういう様々な、辛く感じる物事も幸せに感じる物事も自由に自分なりに感じさせてもらい、そして自分という存在を感じる時間を与えてもらいながら、時には大学で生徒と話をして自分という存在を確かめさせてもらったり共有させてもらったりすることが力となり、こうやって舞台に上がって音楽をしている事、その僕のすべてがその会場にいるお客様に肯定されたように感じた、そんなひと時だったのです。

今回のステージを踏むまでも、色々な葛藤や不安もありました。
(東京公演に関しては、特にチケット販売が不安でした。。。チケット販売に協力してくださった方、ご来場いただいた方、いらっしゃらなくてもとりあえずチケットだけは買ってくださった方に、心から感謝いたします。)

あのステージは、僕が練習を重ねてきたものも一部あるのかもしれませんが、会場一杯のお客様の温かい思いと集中力、演奏会にはいらっしゃれなかったけど演奏会の成功を願って下さっていた方々の想い、そして演奏会を円滑に成功させるために動いてくださっていたホールやマネージメントの方々の想い、そして共演者である坂野伊都子さんのお力添えなくしては成しえなかったことです。

この感謝の想いを述べるのに、ここまで長くなってしまいましたし、言葉で表現しきれないくらい胸はいっぱいなのですが、まずは本当に本当にありがとうございました。

(そして、やっとこのブログに戻ってこれたことも嬉しく思います。)

これから、4月の秋田市での公演、5月、6月にはミュンヘンやベルリンでもCDリリース記念公演をいたします。今度こそは写真付きでブログをアップしたいと思っていますので、引き続き、応援していただけたら幸いです。


追記
先日の京都公演から2曲、Youtubeにアップさせていただきましたので、
興味をお持ちの方は、下記のリンクからご覧になっていただけたらと思います。

カルメン・ファンタジー/フランツ・ワックスマン
https://www.youtube.com/watch?v=xOuwh8cp18s

ブエノスアイレスの冬/アストル・ピアソラ
https://www.youtube.com/watch?v=WOBlts72M14


Tuesday, October 14, 2014

夏の思い出

僕がドイツに戻ってきてから2週間がたちましたが、こちらはすっかり秋です。僕はとてつもない田舎の村のようなところに住んでいまして、家の側に森があるのですが、その森も色付き始め、紅葉のシーズンが到来していることを感じております。

ただ、花粉症の症状で凄いことになっちゃうので、その森を散歩してみたり、ジョギングしたり出来ず、更には近づくことすら許されません。

さてさて、7月12日の東京公演からすっかりご無沙汰してしまいましたが、ここに来て夏の思い出を語りたい気持ちになったので、気ままに綴ろうと思います。


まずは、7月22日から27日まで秋田県大館市で開催した、ゼルツマン・マリンバ・フェスティバル・オン・ツアー・ジャパン。

これは前回のブログでも触れましたが、本当に本当に準備が大変でした。特に昨年の暮れの頃から、受講生が集まるかどうか、そして経済的な面でやりくりできるのかどうかの不安に加え、このフェスティバルを開催することにより、自分の身の回りの事が大きく動いたりすることで、気持ちが大きく動揺し、楽器に向かう事も出来なかったり、ちょっとだけ投げ出したくなったりしていました。

家族にも相当の負担になっていたみたいで、母も調子が悪い日が続いていたり。。。本当に申し訳なく思いながら、開催までの日を過ごしていました。

でも、講師のナンシー、ジャック、マイク、奈々さん、そしてスタッフ・通訳の華さん、誉田君、麻子さま雅子さまが大館に到着し、そして受講生が大館に到着し、フェスティバル開催日初日から、不安や動揺した気持ちが一気になくなっていくのが分かりました。それは母も同じだったと言っています。ゼルツマン・マリンバ・フェスティバル(Zeltsman Marimba Festival)は略してZMFとなるのですが、その「F」は「Family」の「F」だと数年前にナンシーに言ったことがあります。またしてもそのゼルツマン・マリンバ・ファミリーに救われた感じです。

フェスティバルは本当に本当に楽しく、フェスティバル期間中の交流会は1時間半で予定していたのに、気が付けば3時間もみんなと一緒にわいわいし、最終日のパーティーは予定していた終了時間を大幅に過ぎて、ホテルの方に「そろそろバーを閉めたいのですが・・・」と言われて気が付けば23時半。最後の最後まで別れを惜しんだ、ゼルツマン・マリンバ・ファミリー・オン・ツアー・ジャパンとなりました。

講師や、スタッフのサポートには本当に感謝していますし、受講を決断してくれた受講生の皆さんには、心から感謝するとともに、新しい出会いにも感謝です。




1枚目は、フェスティバル最終日の午前中、講師とスタッフは時間があったので、狭い我が家に来てくれた時の写真です。父は恥ずかしがり屋なので、みんなが来てくれた時は部屋にこもっていましたが、父は僕の右肩位に見えるお酒の並びが父替わりという事で、集合写真を撮りました。前に座っていらっしゃるのが、家の母と、ルネーさんで、ルネーさんはナンシーの叔母さんにあたります。ZMFのオフィシャル・チアリーダーなのですが、何とこの方、元New Jersey Cityの市長。とっても気さくで、とにかく温かいお方なので、気軽に話しかけていたのですが、フェスティバル期間中に知ったこの事実に、「Wow」となりました。

2枚目は、最終日の受講生のコンサート終了後。みんな本当に素晴らしい演奏を聴かせてくれた上に、サプライズがあり、号泣。。。準備の期間にあんなに苦しんだのが嘘のように、心が満たされ、癒されました。

そして、秋田県立大館高等高校同窓会の元宮越校長をはじめとする同窓会の皆様には、この場をお借りして再度御礼申し上げます。フェスティバルのお手伝いを誰にお願いしようかなあと、お願いすることも申し訳ない気持ちがあり、どんより思いながら過ごしていた時に、元宮越校長から直々にお手伝いしますと連絡を頂けた事で、どんなに救われたことか・・・。
ボランティアとしてお手伝いくださった全ての方々に、再度お礼申し上げます。

更にこの大きなフェスティバルは、受講生の参加費、コンサートのチケット代だけでは決して賄えないもので、会場を貸してくださった大館市、そして大館市民文化会館の皆様、更に寄付をしてくださった沢山の方々には心から感謝申し上げます。

ただ、このフェスティバルはその多大な協力があったのにも関わらず、とてつもない大きな赤字となってしまったので、秋田県大館市での開催はしばらくないかなあ、という思いです。

でも、またどこかの場所で実現できることが決まったら、その時はまたよろしくお願いいたします。



その後は、8月に名古屋のプライベート・イベントで水野みどり先生と演奏させて頂き、これまた楽しいひと時でした。ただ、水野先生は僕に気を使って、終いには一人で楽器の積み下ろしをさせてしまう始末・・・水野先生の演奏はもちろんの事、たくましさと(??)、お気遣いにも、改めて感謝してます。先生、ありがとう。

(折角の機会だったのに、手元に写真がありません。。。)



そして9月は京都府民ホール・アルティでの2回公演。アルティはとても好きなホールの一つで、マリンバはとっても良く響いてくれていました。ただ、あまりにもマリンバが響くので、ピアノの位置にはちょっとだけ苦労しましたが、共演者の坂野さんはピアノを弾きながら、位置についても提案があり、そんな坂野さんの感覚の鋭さに改めて脱帽する場面もありました。

音楽家として久しぶりとなる2公演も経験でき、2日とも開催を一からお手伝い下さっていた方々の温かく、熱い想いと、坂野さんのピアノに助けられ、非常に温かい会が出来たと思っています。演奏会って、演奏会当日だけが演奏会ではなく、開催すると決めた時から既に始まっていて、それがすべて音になって行くのだと信じています。音を出しているのは自分ですが、その音は沢山の方の想いを受け継いで、僕の音楽を通して流れていくものだと、改めて感じたひと時でもありました。

しかもピアノの坂野さんは京都ご出身との事で、ソロも一曲お願いしていたのですが、これは凄かった。。。リハーサルを聴かせてもらったのですが、やっぱりソリストとしても坂野さんにしか引き出せない魅力満載な演奏を聴かせて頂き、それを聴かせてもらっただけでも、演奏会をして良かったなあ、なんて思ったりもしていました。聴いた人にしか分からない事なので、どんな感じかはあえて言葉にするのは控えますが、ああいう音を出すピアニスト、僕は他にまだ知りません。って、同じ音を出すピアニストがいたら、それはそれで変か・・・
でも、機会があったら皆さん是非坂野さんのソロを聴いてください。お勧めです。

(そしてこれまた写真を撮り忘れました。。。)



そして日本滞在の最後は、京都市にある法然院の本堂での演奏。これは森田さんという、関西でお紅茶やお料理教室をされている先生が主催されている会で、森田さんのお話と合わせて、それぞれの国の作品を演奏するという会でした。

この会の何が凄かったかって、僕の後ろにいる仏様の大きさです。



と、僕の持っているガラケーではその感動は伝わりにくいのですが、僕がその仏様にお尻を向けながら、でも思いっきり演奏させて頂きました。

法然院というのは一般公開が年に2回だけのようで、しかもその期間はそれぞれ一週間ずつ。

観光客の人があまり出入り出来ない、京都のお寺というのは珍しいのではないでしょうか。やっぱり空気感が僕の知っている京都の他のお寺とは全く違いました。


と、場数はあまり多くはなかったのですが、でも一つ一つがとっても濃いイベントばかりで、かえってそういうスタンスでさせてもらえたことがありがたく、日本滞在の最後の夜は、気持ちいいお酒を沢山飲みながら楽しく凄し、とってもとっても、とっても充実した気持ちでドイツに戻ってきました。



この夏で出逢った人、すべてに感謝します。



さあて、今週の金曜日からはドイツの学校で行われる3日間のミニ・マリンバ・フェスティバル「Marimba Days」です。先日はTryoutとして、人前で生徒が演奏する場を設けましたが、そこではそれぞれが個性豊かに演奏していましたし、そこから生徒自身の中でどう演奏会に気持ちを持っていってくれるのか、更には当日のステージでしか見せない、彼らの新たな一面に出会えそうな気がして、とにかく楽しみです。

僕もリサイタルをします。ただ、自分は先生という権力を使わせてもらい、自分の演奏を初日にして、後は生徒の演奏を楽しむ気持ち満々です。

遠くにいる方もいると思うので、そのプログラムを写真で貼り付けます。(ドイツ語、英語で作られてますが。。。)


もの凄い長い投稿となりましたが、最後までお読み頂きありがとうございます。

それでは、季節の変わり目ですのでご自愛ください。





Tuesday, July 15, 2014

東京公演 そして マリンバ・フェスティバル


ようやくここに戻って来れました。皆さんには、ご無沙汰していて失礼いたしました。

7月12日(土)に、ちょうど3年振りとなる東京公演をさせて頂きました。

まずはご来場いただきました方々、ご来場いただけなくてもこのコンサートの事を思っていて下さった方々、本当にありがとうございました。

昨年の8月に2枚目のCD「種を蒔く人」を出させて頂きましたが、このあたりから僕の何かが開いたように、どんどん、どんどん、やりたい事、創りたい音楽が湧いて出てきて、練習することも、演奏することもとにかく楽しく、降ってくるように脳裏に沸いてくるアイデアも驚くほどにありました。

そんな流れの中から、いよいよ7月22日に大館で初めて行われますマリンバ・フェスティバル「ゼルツマン・マリンバ・フェスティバル・オン・ツアー」の決行、そして今年3月に予定していた新しいCDの為の録音をするアイデアも生まれたわけで、ドイツで、それを実現するべく相変わらずのマイペースで準備を進めていました。

でも、東京公演も含む、それらすべての準備を進めている中で起こる、身の回りの状況の変化で自分の決断したことへの気持ちが揺れ動いたり、不安に押しつぶされそうになったり。。。とにかく、昨年の8月頃に創造的だった自分が嘘のように、崩れ去り、遂には予定していた録音もキャンセルになってしまい、実はとてもでないのですが、東京での公演に関してはどことなく前向きな気持ちになれず、すっきりしない気持ちで正直準備を進めていました。

でも僕の状況を良く把握している方々からの応援、そして不安に押しつぶされそうになりながらも自分の中で沸いていたほんの数パーセントの「大丈夫」という気持ちで7月12日までの数か月を過ごしていたものの、当日の共演者であった坂野伊都子さんとの、浜離宮朝日ホールにおいてのゲネプロから、いきなり「大丈夫」という気持ちが100%で満たされ、この公演に関しても応援して下さっている方々に精いっぱいの演奏を届けなければ、という想いに切り替わったのと、ステージに入った瞬間に感じた、会場のお客様から伝わった本当に温かいエネルギーのお陰で、何の迷いもなく、演奏に臨む事が出来ました。

日本に帰国してから10日以上も経ってはいたのですが、相変わらず時差ボケの症状も出てしまったところがありますが(時差ボケのまま演奏すると必ず出る症状があるんです)、それでも浜離宮朝日ホールという素晴らしいホールで、本当に楽しいひと時を過ごさせて頂きましたし、演奏会後にお話し出来た方々、そしてメッセージを下さった方々には、また元気を頂きました。

チケット代よりも高い交通費を出されて、演奏会にいらっしゃった方も多々いらっしゃいましたし、贈り物までしてくださった方々もいらっしゃいましたが、その方々も含め、本当に、本当に、本当にありがとうございました。(時間を割いてきてくださっただけでも、もう十二分にありがたいのですので、次回からはお心遣いなさいませんように、お願いしますね。)


さて東京公演の次の日からは7月22日から秋田県大館市で始まるマリンバフェスティバルの準備に勤しんでいます。フェスティバルの準備がこんなに大変だったとはつゆ知らず・・・まあ、人間、得意不得意があるのが当たり前で、部屋もろくに綺麗に出来ない自分が、色々な事を取りまとめております。。。でも、これまた本当に沢山の方々のお力添えで、フェスティバルの開催にワクワクしながら、パソコンと、そしてちょっとマリンバと向き合って過ごしています。

ポスターの縮小版がこちらになりますが、チケットの売れ行きが思った以上によろしくないので、宣伝を。。。僕も22日、26日のコンサートで演奏しますが、僕の大切な先生で、このフェスティバルの音楽監督であるナンシー・ゼルツマン氏、元サンフランシスコ交響楽団首席打楽器奏者で、マリンバにその温かいお人柄がよくあらわれる演奏をされるジャック・バン・ギーム氏、僕が18歳の時に衝撃的な出会いをし、僕の中にあるマリンバ熱を更に加熱してくれた世界的なマリンバ奏者の三村奈々恵氏、と4人のゲストの誉田広耶君、岡本麻子ちゃん、井口雅子さん、ピアノの坂野伊都子さん、そして上は北海道、南は関西という日本各地から集まる32名のマリンバ愛好者が5回に渡る演奏会をお届けしますので大館市内の方はもちろんの事、近くの方が是非是非演奏会にいらして頂けたらと思います。






Monday, March 10, 2014

ゼルツマン・マリンバ・フェスティバル・オン・ツアー 参加資格のの改正

皆様いかがお過ごしでしょうか。僕の地元秋田県大館市は、3月中旬にも関わらず、今日も、ものすごい雪が降っております。

お問い合わせが何件かありまして、7月22日から27日までの6日間、秋田県大館市で行われますゼルツマン・マリンバ・フェスティバル・オン・ツアーの参加資格を変更いたしました。

以前までの参加資格では、音楽を専門に勉強されている方、してきた方という風に記載しておりましたが、マリンバが好きで、趣味でマリンバをされている方も参加していただける事になりました。

実はアメリカのメインのフェスティバルにおいて、昨年は趣味でマリンバをされている60歳の方が参加されましたし、今年も数学の先生からのお申し込みがあったとの事でした。

音楽監督のナンシー・ゼルツマン氏はマリンバが好きな方が集まる祭典にしたいとの意向ですので、興味のある方は是非参加をお考え頂ければと思います。

2014年5月15日までの募集ですので、詳しくは
www.OdateMarimba.com

をご覧いただくか、

info@fumitonunoya,.com

にお問い合わせください。