コンサートから2夜が開けたというのに、未だに興奮が残っているのか、それともただただその後の仕事に追われているのか。いやいや、前者でしょうね。今日も遅くにベットに入ったにも関わらず、かなり早起きをしてしまい、起きてからし始めた事務的な仕事の合間に、どうしても皆様にお礼のお言葉と、コンサート後の心境を語りたくて、ここにやってきました。
まずは、8月23日の演奏会にお越し頂いたお客様、そして開場には来れなかったけども成功をお祈り下さった方々には心より感謝いたします。
大館市を含む秋田県県北・田沢湖周辺での、8月9日の大雨の被害の爪痕はかなり大きい事はニュースで把握しているつもりでしたし、夏休みも終わり、更に加えて8月24日の大曲の花火・・・、と僕のコンサートのチケットが一週間前になってもほとんど売れない状況を非常に心配していたのですが、当日に会場のステージに上がってみて心底驚きました。もちろん嬉しい驚きです。約500人のお客様にお足をお運び頂き、素敵なお花と皆様の温かい声援、ゲストでお呼びしたフリーアナウンサーの石川文子さん、マリンバ奏者の誉田広耶君、そして同じくマリンバ奏者の沼倉真理子ちゃん、大館市民文化会館のスタッフの方々やお手伝いとして協力してくれた高校時代の同級生のお心強いサポートで無事に、というよりは、本当に心から楽しいひと時を過ごさせて頂きました。
現在34歳の僕は、中学校入学直後に入部した吹奏楽部で打楽器を初めてから、もう20年以上が経ちました。13歳から17歳ころまでの僕は、とにかく舞台に立って演奏することが好きで、高校2年の冬のアンサンブルコンテストで、初めて東北大会出場を決めた秋田県秋田市のアトリオン音楽ホールでの演奏は、舞台上で演奏している時のあまりの幸せさに、「このまま時が止まればいいのに・・・」と心から思ったことを今でも思い出します。
あの時の想い、そして音楽の楽しさを忘れられず、高校3年生の夏、急に思い立って音楽の道に進むことを決めてから、先日のコンサートまでの約17年の日々というのは、ステージが怖かったり、緊張して手が震えてコントロールが出来なくなる自分を恥ずかしく思ったり、音をはずしてしまったり暗譜がとんでしまう自分に腹を立てたり、コンクールなどで中々上位に入賞できなくて自分という存在価値を見失ったり、自分の湧き上がる感性と先生から受けた教えの違いからくるジレンマを感じたり、と、もちろん今思えばすべては僕の音楽人生の肥やしにはなっていますし、勉強の時期だったと思えますが、心の底から音を楽しむことを次第に忘れて行った時期でもありました。もちろんその間、指折りで数えるほどではありますが、何かの力に助けられたかのようにうまくいった本番もありました。
8月28日に発売する2枚目のアルバムのブックレットでも書かせて頂きましたが、そんな時期を経て、ドイツに移り住んでからスランプに陥りました。マリンバが弾けず、そして聴くことさえできず、マリンバの前に立つと気持ちが悪くなってしまう、そんな時期が続きました。その時期は、楽器に触れることを諦め、その代り自分と見つめる時間をたっぷり持ち、沢山の方々の優しさに助けられながら日々をゆったりと過ごし、今教鞭を取っているドイツの学校の生徒の演奏をレッスンで聴かせてもらっているうちに、インスピレーションとエネルギーが沸き、再びマリンバに、そして音楽に向かうことが出来ました。
とコンサートでは、普段表舞台では話す機会のない様な僕の中の突っ込んだ話まで、フリーアナウンサーの石川文子さんと楽しくおしゃべりを大館弁(大館語?)を交えながらさせてもらいつつ、8年前程に石川さんとご一緒させて頂いた時と同様、石川さんの司会進行で気分がとにかくおどり、心から気を許せる親友でもある誉田君、そして一番若いのにとにかく頼りになる沼倉真理子姫との共演、そして会場のお客様の心温まるご声援で、「このまま時が止まればいいのに・・・」という瞬間が何度も訪れた、心から楽しい!!と思えるステージを踏ませて頂きました。
多くの葛藤の中で続けてきた僕の音楽人生において、今回の公演は大きな自信につながるものとなりました。そんな時間を提供してくださった皆様、ここまで来る道のりで出会った沢山の方々の優しさには、心の底から感謝しております。ありがとうございました。
当日は200人入ってくれればいいなあ、などと、お客様の入りすら心配で、先行販売としていち早く演奏会場で発売したCDも、面倒くさいからという理由でとりあえず一箱100枚のまま会場に運んだのですが、完売してしまうというハプニング?があり、ここでも嬉しい驚きがありました。CDが売り切れで買えなかったお客様も沢山いらっしゃったようで、ご迷惑をおかけしてしまいました。申し訳ありませんでした。大館市内であれば大町の音の店「いわしや」さんで取り扱って下さいますので、どうぞそちらでお求めいただければと思います。
そして会場でのCD販売もその音の店「いわしや」の店長さんにお手伝いいただきましたのに、今回はご厚意でその手数料を受け取っていただけなかったのです。ですから、最終的には少しばかりとはなってしまいましたが、先日の大雨で被害にあわれた大館の方の何かの助けになればと思い、微力ながら寄付を昨日無事にさせて頂きました。あまりの微力で、大館市役所の方には話を大きくしないでください、とお願いしたのですが、大館ではマリンバをやっている珍しい人という事になっているので、今日あたり、市長にその義援金を手渡している模様が写真付きで記事になっているようです。石川さんに舞台で公言していただいたことは、無事に実行に移せた事をそちらでご確認いただければと思います。(大館市長、お忙しいところ、突然の訪問にもかかわらずお時間を割いてくださいまして、ありがとうございました。)
本来であればもっともっと沢山の義援金をお渡しできれば良かったのですが、ぶっちゃっけますと、大館での公演は基本的にいつも赤字なので、CDの売り上げの一部はその赤字の埋め合わせの一部にも当てさせていただきました。
演奏会の写真が今手元にありません。僕は基本的に演奏中のシャッター音が気になる人で、今回も写真屋さんに写真を撮ってもらわなかったのですが、今回は会場内でトーク中に携帯で写メ取っている人を数名お見かけしました。しかもあれってシャッター音でないんですね。もしこのブログを読んでくださった方で、その演奏会のお写真を撮った方がいましたら、是非そのお写真をお分け頂ければと思ってます。ホームページのお問い合わせページからご連絡いただければ、嬉しく思います。そうすれば、演奏会にお越しいただけなかった方も演奏会の様子を分かっていただけるかな?
という訳で、コンサートの写真が無い投稿となってしまいましたが、僕の想いを感じ取っていただけたら幸いです。長い文章になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
今日の夜からは東京に入り、日本での公演が続きます。大館公演の予兆も助けて、更に楽しみです。また、公のコンサートに関しては、この場やウェブサイト、そして最近やっと始めたFacebook
https://www.facebook.com/pages/%E5%B8%83%E8%B0%B7%E5%8F%B2%E4%BA%BA/1406093922946657
で、イベント等を紹介していきますので、また是非覗いてやってください。
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